ふだん何の気なしに生活していると忘れてしまいますが、ここ上野界隈は、日本有数の文化の町。

 

上野周辺だけでも、国立西洋美術館国立科学博物館東京国立博物館東京都美術館上野の森美術館国立国会図書館(国際こども図書館)、東京藝術大学などなど、ある意味、日本中から、わざわざ訪れる文化施設が、多数存在しています。

 

さて、そんな有名どころの陰に隠れながら、知る人ぞ知る上野の名所に、今回、初訪問させて頂きました。

 

それは「国立近現代建物資料館」です(笑)。続く。

本日の日本酒メニュー

もうすぐ春ですね。初入荷、お燗の王様「大七」の新酒の生酒です。はてさて、どんなお味でしょうか。

岩手 AKABU 純米酒(550)

宮城 日高見 超辛口 純米酒(500)

秋田 山本 純米吟醸(550)

山形 上喜元 純米吟醸 超辛口(550)

山形 栄光富士 暁の翼  純米 無ろ過生原酒 おりがらみ(600)

福島 楽器正宗 本醸造(450)

福島 ロ万(ろまん)純米吟醸 一回火入れ(550)

新潟 鶴齢 雪男 純米酒(550)

栃木 鳳凰美田 剣 純米酒(500)

千葉 甲子(きのえね)純米吟醸(550)

岐阜 小左衛門 特別純米(550)

和歌山 紀土(KID)純米吟醸(500)

奈良 風の森 純米 無ろ過生酒(650)

香川 讃岐くらうでぃ にごり酒(450)

広島 寶劔(ほうけん)純米超辛口 (500)

山口 東洋美人 純米吟醸(550)

佐賀 鍋島 特別純米(600)

   【常温・お燗でも】

北海道 十勝 純米酒(550)

秋田 天の戸 美稲 純米酒80%精米(500)

秋田 雪の茅舎 山廃純米(500)

福島 大七 生酛純米(500)

福島 奈良萬 純米酒(500)

新潟 八海山(450) 

石川 遊穂の湯~ほっ。生酛純米熟成酒2018(550)

群馬 群馬泉 山廃純米(550)

埼玉 神亀 手造り純米酒(600)

静岡  喜久酔 特別純米(550)

大阪 秋鹿 純米吟醸 大辛口原酒(600)

兵庫 菊正宗 生酛本醸造(450)

広島 竹鶴 純米酒2019(500)

鳥取 梅津の生酛 純米2017(550)

島根 玉櫻 生酛純米2017(600)

福岡 独楽蔵(こまぐら)燗純米古酒2017(650)

 

料理家のくせに「味の素」を使うのですか? ~その3

さて、最後は「ハイミー」について。すいません、これ、僕個人も、全く知識がありませんでした。

 

以前、何かの話題で、お酢の物に一振りするには、「味の素」ではなく「ハイミー」がよい...などという話を聞いたことがありまして、てっきり「ああ、ハイミーの方が高級なのかなぁ~」などと、何となく思っていたのですが、そもそもの成分が違うようです。

ハイミーの成分は、グルタミン酸ナトリウム92%、イノシン酸ナトリウム4%、グアニル酸ナトリウム4%。

グルタミン酸のみの「味の素」に対して、すでに核酸系うま味調味料(イノシン酸グアニル酸)が配合された、高核酸系うま味調味料です。

つまりハイミーは、昆布、かつお、干しシイタケの3つのうま味成分がバランスよく配合されています。うま味の相乗効果によって、味の素よりも強く、まろやかでコクの深い、高級な味になります。煮物や汁物、鍋物などにとても便利な調味料です。

おお~。そういうことなんですね(笑)。確かに、価格も、「味の素」の倍くらいします。確かにこの論理でいえば、酢の物には、合うのかもしれませんね。

 

「ハイミー」、買ってみようと思います(プライベート用にですが、笑)。ちょっと楽しみ(笑)。

料理家のくせに「味の素」を使うのですか? ~その2

さて、甘味、酸味、塩味、苦味と並ぶ、第5の味として「うま味」が発見されたのは、1908年のこと。昆布だしのおいしさの正体が、実は「グルタミン酸」であることが判明し、その後、別のうま味成分「イノシン酸」と「グアニル酸」も発見されます。

(「グルタミン酸」は、昆布のほかにも、玉ねぎやトマト、チーズなどの醗酵食品に含まれます。「イノシン酸(カツオ、牛豚、煮干しなど)」は、カツオ節、牛豚、煮干しなど、「グアニル酸」は干し椎茸などに含まれています。)

 

さらに重要なことに、これらは、単体では少量のうま味ですが、2つの成分(「グルタミン酸」と「核酸イノシン酸グアニル酸)」)が組合わさると、飛躍的にうま味が増加するという大発見。

 

昆布だしに、鰹節を加える。玉ねぎは、トマトと豚肉と一緒に煮る。カレーも、スープも、寄せ鍋も、日本料理だけでなく、世界中の料理が、知らず知らずのうちに、旨味が増す素材の組み合わせを、実践していたのです。

 

で、「味の素」の主な原材料は、「グルタミン酸ナトリウム」。これは昆布だしのうま味成分そのものです。だから、お湯に「味の素」だけを振っても、全然美味しくない。「核酸イノシン酸グルタミン酸)」つまり、かつお節や煮干しなどと合わせる(プラスちょっとの塩気)ことにより、初めて旨味の相乗効果が発揮されることになります。

 

一方で、「天然の昆布だし」には、鉄分、カルシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラルも豊富に含まれていますし、何より、昆布独特の香りがあります。一方、「味の素を溶かしたお湯」は、純粋な「グルタミン酸」しか含まれていない、無臭の液体です。

 

つまり「味の素」を使えば、香りや雑味なしに、純粋に「うま味」だけを足すことができるのです。塩味を加える調味料として「食塩」、甘味を加えるものとして「砂糖」があるように、うま味を加える調味料、それが「味の素」の本当の使い方という訳です。

...というのが、僕ではなく、リュウジさんの主張(笑)。うーん、なるほど。ちょっと頭が整理されました。

 

「味の素」の賛否はともかく、この旨味の相乗効果(食材の相性)については、料理する際は、是非覚えておいてほしいです。トマトと鶏肉煮れば、基本、旨いということです(笑)。

 

最後、あと1回だけ続きます。

料理研究家のくせに「味の素」を使うのですか? ~その1

本日はネットでも話題のこの1冊、「料理家のくせに「味の素」を使うのですか?」リュウジ著、河出新書)についてのお話。

 

この本、「味の素を使うなんてプロじゃない」とか、「人工的な調味料だからできるだけ使わない方が…」などなど、白熱した議論で時々炎上していますが(笑)、じっくり読んでみると、内容はなかなか興味深く、非常に勉強になる1冊です。

 

ちなみに、当店も、基本的には「味の素」は使用しませんが、その理由は2つ。

ひとつ目は、確かに美味しいんですが、どれも似た味になる(カツオだしも、鶏だしも、そもそもコンビニなどのものにも似た味になる)。

ふたつ目は、イマイチ日本酒と合わない(旨味が強すぎて、日本酒の旨味との相乗効果がうまくいかない)

というものです。

 

逆に言うと、あくまで個人的な感想ですが、ビールやサワーとは結構相性がいい気もしますし、そもそも、私生活では、カップラーメンやコンビニ弁当なんかでは、全く気にせず楽しんでいました。この本では、そんな、なんとなくの経験から使っていた「味の素」を、順序だてて解説し、その正しい使用方法を教えてくれます。

 

結構知らないこともありました。まずは、料理をする人すべてに知ってほしい「うま味とは何か」について。続く。

今年最後は、アニメの話

年末も残すところ、あと数日。最後の力を振り絞るため、ひさびさに、仕込み中、70年代のアニソンなどをかけてみました(笑)。脳内アドレナリンを放出させ、無理やり体を動かすべし。やっぱり、テンポの速い曲はテンションがあがります(苦笑)。

 

一方で、この年になると、子供のころは興味のなかったエンディング曲に、ちょっと心が動きます。

昔のアニメや特撮では、オープニング曲はノリノリ、エンディング曲はしっとり…というのが定番。しかし、子供時代は、ほとんどエンディング曲には興味がありません。暗いだけ...みたいなイメージですね。

 

「キャンディ♡キャンディ」の主題歌は覚えていても、エンディングは????という方も多いのでは。

 

ところが、今になって聞いてみると、本当に名曲も多いのです。何か、普段、強くて、明るくて、前向きな主人公たちが「それでも僕たちだって、辛いこともあるよ…」と言っているようで、僕らも頑張ろう~と、オジサンの涙腺を刺激するのです(笑)。

 

レコードやCDも、B面が好き…という人いますもんね。

 

ちなみに、個人的なお勧めアニメED。ジャカジャン♪

  3位 元祖天才バカボン元祖天才バカボンの春)

  2位 Dr.スランプあられちゃん(アレアレアラレちゃん)

  1位 銀河鉄道999(青い地球)

 

どれも名曲なので、機会があったら是非聞いてみてください(笑)。

さて、これが今年最後の更新となります。世の中、フェイスブッグやインスタグラムでお店のアピールをしている時代に、絶滅品種の「はてなブログ」で、アニメの話を書いているというのもなんですが(笑)。1年間、本当にありがとうございました。

ラストスパート

先週の週末は、なんと二日連続で13時間の睡眠(笑)。疲労困憊な12月とはいえ、この年齢で、よくここまで眠れるななぁ~と、ある意味感心してしまいます。

 

今週は、そんな状況で、まさかのクラシック・コンサート。なぜ、この時期に前売りを買ってしまったのか。この計画性のなさは、ちょっと笑えます。

 

初めての藝大の奏楽堂は予想以上に立派。もちろん演奏も素晴らしい。ただし、最後まで、起きていられたかは内緒です(笑)。

ラスト1週間。頑張ります。

鶴齢の会

このまま、コロナ後の日常...、となるといいのですが。

 

4年ぶりのイベント「鶴齢の会」。お陰様で、11月下旬に無事、開催することができました(笑)。

  

〈本日の鶴齢〉

〈乾杯〉鶴齢 純米大吟醸(越淡麗)

 鶴齢 純米しぼりたて生原酒5BY     

 鶴齢 純米しぼりたて生原酒4BY

 鶴齢 純米 生原酒65(山田錦) 

 鶴齢 特別純米 生原酒55(山田錦) 

 鶴齢 純米吟醸 生原酒50(山田錦) 

 鶴齢 純米吟醸(越淡麗)  

 鶴齢 特別純米 爽醇(越淡麗)※低アル

 鶴齢 純米にごり 生原酒(五百万石)

 鶴齢 雪男 辛口純米酒 

 鶴齢 寒熟 特別純米(五百万石)2BY

 鶴齢 特別純米ひやおろし山田錦)         

 鶴齢 山廃純米

 シークレット(鶴齢 雪男純米酒 愛山)

 鶴齢の梅酒            

鶴齢だけで、びっくりの15種類。

これらのお酒に合わせた料理に、蔵の方のお話や、ときに賞品付きのクイズも交えながら、一人の泥酔者もだすことなく(笑)、和やかな雰囲気で終えることができました。

からし巻き大根、いごねり、干し大根漬け、のっぺ、きりざい、かぐら南蛮、栃尾の油揚げ」などなど、新潟の郷土料理も少々(あくまで郷土料理風...ですが、笑)。単純に、新潟料理といっても、海側と山間部では、まったく文化も違いますので、地元の書籍を取り寄せたり、新潟のアンテナショップにお邪魔したりと、いろいろと勉強させて頂きました(笑)。

それにしても、地方地方の料理の味付けと、そこでの日本酒の味わいについては、以前から、いろいろと考えさせられるテーマです。「地酒は、その土地の料理に一番合う」というのは、もちろん大原則ですが、大阪で料理を勉強させていただいた経験からいうと、本当に、そんな単純なものなのかなぁ~という疑問は、常に頭の中にありました。

 

例えば、海がなく、食料保存のために、ちょっとしっかりした味付けが必要な、新潟の内陸には、本来、しっかりとした味わいの日本酒が合うはずです。が、実際は、かなり淡麗辛口のものが多く、一方で、料理の淡い味付けの関西(だし文化)には、逆に旨味のある日本酒が多い。

 

これは、(特に昔は)気温(暖かい→酵母が元気で旨味がのる、寒い→逆にすっきりとしった感じに仕上がる)と水(関西は軟水→旨味がのる、東北や北陸は比較的硬水→すっきり)が、日本酒の味わいの大部分を決めていたためです。東北や北陸が淡麗で、関西や九州が濃厚...というのが、皆さんも持っている、一般的なイメージかもしれません。

 

もちろん、今でもその2つの要素が大きいのは、間違いありませんが、科学的な検証が進み、目指すお酒の味わいをコントロールでっきるようになった今では、〇〇県のお酒は○○...などといった単純なくくりは、もはやなくなっております。

そういう風に考えると、「鶴齢」が、新潟らしい淡麗辛口ではないのは、「地元の料理と地元の日本酒」を考える上で、一歩先を行っているのかも。そういう意味で含めて、改めて、いろいろと考えさせられた1日でもありました。

 

このまま、落ち着くといいですね~。来年は、ライブも復活できるといいのですが。

 

 

 

 

本日の日本酒メニュー

 

岩手 AKABU 純米酒(500)

秋田 雪の茅舎 山廃純米(500)

宮城 日高見 超辛口 純米酒(500)

山形 東北泉 純米辛口 雄町(500)

山形 栄光富士 ゼブラ 純米大吟醸 無ろ過生原酒(650)

福島 宮泉 純米酒(550)

福島 楽器正宗 本醸造(450)

新潟 鶴齢 純米 生原酒(550)

栃木 鳳凰美田 純米吟醸 生酒 初しぼり(550)

栃木 仙禽 モダン純米 しぼりたて生酒(550)

長野 御湖鶴 純米おりがらみ(550)

愛知 義侠 純米 無ろ過生原酒(500)

愛知 二兎 純米70(550)

奈良 風の森 純米 無ろ過生酒(600)

和歌山 紀土(KID)純米吟醸(450)

山口 東洋美人 純米吟醸(500)

佐賀 鍋島 特別純米(600)

 

北海道 十勝 純米酒(550)

秋田 天の戸 美稲 純米(500)

宮城 浦霞 純米辛口(550)

山形 東光 純米酒(400)

福島 大七 生酛純米(500)

新潟 鶴齢 雪男 純米酒(550)

群馬 群馬泉 山廃純米(550)

埼玉 神亀 真穂人 手造り純米(650)

静岡  喜久酔 特別純米(500)

三重 るみ子のお燗 純米酒(500)

奈良 睡龍 生酛のどぶ 純米(600)

兵庫 櫻正宗 純米酒(450)

広島 竹鶴 秘傳 純米酒 2019(500)

鳥取 日置桜 野良 生酛純米酒(550)

福岡 旭菊 綾花 瓶囲い 特別純米酒 2021(450)

福岡 三井の寿 古醸美田 山廃純米(650)

その他、釜屋新八(埼玉)、隆(神奈川)、白隠正宗(静岡)、菊正宗(兵庫)、奥播磨(兵庫)、大正の鶴(岡山)、諏訪泉(鳥取)、開春(島根)、独楽蔵(福岡)、など、多数、ご用意しております。お気軽にお申しつけください。

 

今年も、新酒の一番乗りは「鳳凰美田」。相変わらずの安定感です(笑)。

スパークリング

ご縁がありまして、毎年、秋田の「新政頒布会(2本×3か月=6本)」を試飲させていただいております。せっかくなんで、その6本に合わせて、何か適当な料理を何点か作って、みんなで楽しもうという恒例の企画なんですが…。

 

低精米、貴醸酒、レザレクション、白麹、紹興酒酵母、木桶などなど、例年尖った企画が大人気のこの頒布会ですが、今年の尖がりかたには、さすがにびっくり。今年は、なんと6本すべてが「スパークリング」です(笑)。

   No.6 X-type Spark 特濃ver.

   No.6 A-type Spark 

   涅槃龜(ニルガメ)スパーク

   コスモス(秋桜)スパーク

   エクリュ(生成)クリアスパーク

   亜麻猫(あまねこ)スパーククリア

うーん。今まで、いろいろな日本酒の会をやってきましたが、すべてスパーリングの会というのは、さすがに今回が初めてです(笑)。

 

懺悔させていただくなら、正直、日本酒のスパークリングについては、ワインほど種類も多くないこともあり、「まずは食前酒として泡を一杯…」程度の認識でおり、今まで、本気で料理に合わせようと思ったことが、あまりありませんでした。これについては、素直に反省。

そもそも、スパークリング日本酒に合わせる料理って、結構、難しいですよね。もちろん、スパークリングワイン(シャンパンやカヴァ)のように、フルーツや、ハーブ、チーズなど、軽い感じで合わせることはできても、揚げ物の油を合わせると、それならビールの方が合う気もしますし(苦笑)。あと、生ガキとは本当に合うの(笑)?

 

今回は、結論なしのブログにて、失礼いたします(苦笑)。スパークリングについて考える、いい1日ではありました(笑)。

 

追記、「スパーククリア」について。普通、日本酒のスパークリングは、おりがらみの瓶内2次発酵のため、大抵は濁っております。ところが、この「新政スパーククリア」は、醗酵後に瓶を逆さまにして凍らして、その濁り部分のみを除去しているそうです。当然、減らした分は補充します。おお~。そんな手間かけますか(笑)?いろんな意味で、本当にすごい蔵です(笑)。

 

益子陶器市 ~その2、本日の成果

益子の陶土は、気泡を多く含むため、細かい細工には向かないと言われていますが(昔は、峠の釜めしの容器などのイメージ)、素朴で、ぽってりとした感触は、普段使いの器には相性がよく、釉薬もよく映えます。今年の狙いは「お猪口」。寒い冬に向けて、1年で結構割れてしまった(涙)お猪口の補充をします。

で、本日の成果の一部。横尾聡さんの作品が多いです。

こちらの作品をはじめ、非常によく購入させて頂いている、お勧めのお店を2店。

    もてぎ 城内坂店(TEL0285-72-6003)

     MCAA6ギャラリー(TEL0285-81-7121)

あくまで、個人的な趣味ですが、どちらも素晴らしいお店ですよ(笑)。