日本酒のお話

スパークリング

ご縁がありまして、毎年、秋田の「新政頒布会(2本×3か月=6本)」を試飲させていただいております。せっかくなんで、その6本に合わせて、何か適当な料理を何点か作って、みんなで楽しもうという恒例の企画なんですが…。 低精米、貴醸酒、レザレクション、…

訂正、純米酒の定義

前回書きました「純米酒」の定義ですが、結構いろいろと間違ったところがありました。本当にお恥ずかしい(笑)。 ブログを見て下さった方から指摘いただいたんですが、「精米歩合70%以下」の定義は、すでに平成16年の国税庁の「清酒の製品品質表示基準」の…

特別の定義 ※一部、訂正あり

ときどき「特別純米」って、何が特別なんですか?と聞かれることがあります。 「特別な…」と言われると、何かウキウキした気分になりますが、ここでいう「特別」とは、なかなか手に入らないレアな酒…という意味ではなく、「特定名称酒」といわれる日本酒の分…

今更ですが

さて、マンボウ解除にむけて、こんなお酒をご用意してみました。佐賀県・鹿島市の「竹園 金箔辛口純米酒」(笑)。お楽しみに。 ***********************************************************************************************************************…

〇〇正宗について ~その2

正解は、「山形正宗」「楽器正宗」「白隠正宗」「ダルマ正宗」「菊正宗」の5種類でした。場所は、山形、福島、静岡、岐阜、兵庫。味わいも、見事にばらけています。 「山形正宗」…冷やでよし、燗でよしの万能タイプ。 「楽器正宗」…香りのキレイな冷酒タイ…

〇〇正宗について

そういえば、「鍵屋」さんの取り扱い銘柄は、「菊正宗」「櫻正宗」「大関」の3銘柄。 この「〇〇正宗」という日本酒、すごく多いですよね。全国ではなんと150蔵程度あるとも言われており、全体の10蔵に1蔵は「〇〇正宗」という計算になってしまいます(笑)…

お燗の季節ですが

熱々の菊正宗のお燗って、なんだかんだ美味しいですよね。 「酒は純米、燗ならなお良し」。 これは、かつて、日本酒業界を牽引した醸造技術家・上原浩先生の有名な言葉です。当時の日本酒は、「安かろう、悪かろう」といった、醸造アルコール添加のお酒が大…

長珍ひやおろし

ひさしぶりの「長珍」は、新聞紙ではなく、秋の茶紙バージョン。ひと夏の熟成後、原酒のまま、1本1本瓶に直汲みした「ひやおろし原酒」です。思いのほか、まろやかに熟しており、冷酒から、常温、お燗と多彩な楽しみ方ができそうです。 「思いのほか」と書…

新入荷商品

ひさびさの入荷です。お出しできるのは、いつになることなら…。

ただ今、準備中

いまだかつてないくらい、当店の冷蔵庫が4合瓶であふれています(苦笑)。 先日、冷蔵庫に、数十本の日本酒が入荷したのですが、ちょっと待て。本日のコロナ感染者はすでに619名です。残念ながら、予定より早めの第5波になりそうで、これは一升瓶ですべて…

日本酒の熟成 ~その3

緊急事態宣言も順調に長引き、さてさて冷蔵庫の日本酒はどうなっているかと気になる今日この頃ですが、中にはまったく心配のないものも。例えばこれ。 「舞美人 山廃純米無濾過生原酒 木槽搾り」 スペックを見るとネタバレしてしまいそうですが、日本でも有…

日本酒のブレンド

この2本、ブレンドされた日本酒です(笑)。どちらも本当に良い出来栄え。 兵庫県の「竹林 純米酒ふかまり」は、全体の5%程度、3年~8年前の古酒を加えることで深みをだしていますし、同様に、もう一本の「山形正宗 お燗純米」も、新しい製法で醸したやや…

日本酒の熟成 ~その2

ここでの熟成とは、いわゆる「長期熟成酒(古酒)」のことではなく、冷蔵庫で何か月か寝かせた日本酒のこと。その変化は、「まろやかさ」と「香り」です。 できてから少し寝かせることで、荒々しさがなくなり丸みをおびる…などと、よく表現されますが、そも…

日本酒の熟成 ~その1

一見、おしゃれな4合瓶。正解は、アマゾンで買ったボトルに移した「喜楽長 純米吟醸」です(笑)。 さて、緊急事態宣言の発令から1週間。3度目ともなると、すっかり慣れたもので、もう数週間前から開封する一升瓶の数を調整したり、営業の最終日にはお客…

ドメーヌについて

先日、「テロワール」について書いてみましたが、似たような用語で「ドメーヌ」という言葉があります。 「ドメーヌ」とは、ワイン用語では、栽培・醸造・瓶詰を一貫して行う生産者のこと。ほどんどの日本酒は、(桶買いをしない規模の蔵であれば)、製造・瓶…

お花見禁止

東京都では、先日、いよいよ飲食の有無(いわゆる宴席)にかかわらず、すべての都立公園でのお花見の自粛を決定しました。上野公園も、かなりの地区が立ち入り禁止となるようです。 僕らみたいな近所の人たちはともかく、遠くから桜を観にくれば、「せっかく…

3.11に寄せて ~その2

元々『磐城壽』鈴木酒造店は、太平洋を臨む福島県最東端の双葉郡浪江町に蔵を構え、そこで醸されるお酒は、海の男酒として、東北地方では珍しい味のあるお酒だと、地元で親しまれていました。 蔵元兼杜氏の鈴木大介氏は、東京農業大学を卒業後、奈良県の梅乃…

3.11に寄せて

早いもので、東日本大震災から、早10年が経とうとしています。東京に戻って、まだ数年の頃。まだ上の娘も産まれていない頃でしたが、実感としては、もう10年も経ったのか…というのが、一番強い気持ちです。 被災した人たち、被災した蔵を応援したい…と誰もが…

日本酒テロワール ~その2

一方で、それぞれの米ごとの醸造技術が日々進化したこと、定番の「山田錦」が「獺祭」の好調もあり手に入りづらくなったこと、蔵人を年間雇用するために夏場の時期に米を作る蔵が増えたこと…などなど、いろいろな理由から、お米を遠方から仕入れるのではなく…

二兎

二兎追うものしか二兎を得ず。 「味」と「香」、「酸」と「旨」、「重」と「軽」 、「甘」と「辛」 二律背反する二つの事柄が生む最高のバランス・味わいを求め挑む酒。 先日のオンラインで紹介した愛知県・岡崎市の「二兎」。 本来でしたら、3本とも同時に…

冷蔵、冷凍での熟成について

2度目の緊急事態宣言による休業のため、現在、当店の冷蔵庫の中では、何十本もの日本酒が保管されています。昨年の4月とは異なり、今回は結構早い時期から「これはまた、宣言がでるだろうな」と予想が付きましたので、昨年末より、計画的に開封する日本酒の…

今年の一本

ちょっと早いですが、毎年恒例の「今年の1本」をば。なぜ、この微妙な時期かといいますと、残りあと1本なので(笑)。年末年始に決めると、だいたいは、発表したもののすでに在庫はなし…というケースが多いのですが、せっかくですから、実際に飲めた方がい…

新酒、初入荷

あっという間に、今年も後半戦。早くも、令和2年の新酒が入荷してきました。 今年も、一番乗りは栃木県小山市の小林酒造。「鳳凰美田 初しぼり純米吟醸 無濾過生酒」です。 安定の出来栄え。初しぼりらしいフレッシュ感と、マスカットのような上品な吟醸香…

今年の一本

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします(笑) さて、新年最初のブログは昨年のやり残しから。昨年末に書き損ねた「今年の(令和元年)の1本」です。 何度も書いていますが、ここでいう「今年の一本」というのは、その年一番美味し…

今年の一本(前編)

恒例の「今年の一本」を書こうかと思ったのですが、ふと思い立ちまして、今まで書いていた銘柄を思い返してみることに。ブログを読み直してみますと、2011年くらいから書き始めているのですが(厳密に毎年1本ということではありませんが)、以下のようになり…

ハロウィン

お酒をくれないと、いたずらするぞ(笑)

トンボの秋

気が付けば、ここ数年で一番「いずみ橋」がそろっております。 トンボ舞う、佗助の秋(笑)。

原点

日々、進化を続ける日本酒。 もちろん、いい意味で…のつもりで書いているのですが、この早すぎる変化に、ちょっとチクリとした不安を感じるのは、僕が、そろそろオジサンになってきたからんでしょうね(笑)。 日本酒に「酸」という概念が生まれたことで、辛…

夏本番

気が付けば、もう5~6年は続けて取り扱っております。これはもう、佗助の「夏の定番」と言ってもいいのでは(笑)。 「山形正宗 夏ノ純米」です。 ブログに掲載するために、いろいろと情報を仕入れてみると、実は「昼の部」と「夜の部」2種類があることが判…

趣味の定義

仕事柄、僕らの周りには「自分の趣味は日本酒です」という人々がたくさんいます。もちろん僕も、別に仕事だから、いやいや日本酒を扱っているわけではなく、お休みのときも、他の日本酒のお店に行ったり、蔵にお邪魔したり、日本酒イベントに参加したりして…