中村不折について

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どちらも大きな日本酒メーカー、兵庫の「日本盛」と長野の「真澄」。実は、こちらのラベルの文字を書いたのは、どちらも同じ人物で、中村不折と言う人です。

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中村不折は、明治から、大正・昭和期に活躍した日本の洋画家で、夏目漱石吾輩は猫である』の挿絵などがよく知られています。一方で、書家・書の収集家としても、趣味の枠を超え、顔真卿(唐代の書家)唯一の真蹟といわれる「顔真卿自書建中告身帖」など、個人の枠を超えた膨大な書道資料を集めており、なんと台東区・根岸の旧宅跡に、書道博物館(現:台東区書道博物館)も開館しています。

 

書道博物館」の創始者が、まさか「真澄」のロゴを書いていたとは(笑)。

不折は、他にも「新宿中村屋」「信州一味噌」など、今でも、誰もが目にしたことのなる文字を書いています。今でいう、商業デザイナーの走りでもあったかもしれません。

 

最近、いろいろな書家に興味が湧いておりまして。いい機会なので、少しずつ調べていきたいと思っています。