そういえば、「鍵屋」さんの取り扱い銘柄は、「菊正宗」「櫻正宗」「大関」の3銘柄。
この「〇〇正宗」という日本酒、すごく多いですよね。全国ではなんと150蔵程度あるとも言われており、全体の10蔵に1蔵は「〇〇正宗」という計算になってしまいます(笑)。
その発祥としては諸説ありますが、中でも有力なのが、兵庫県・灘の山邑酒造、「櫻正宗」です。
山邑酒造6代目、山邑太左衛門氏は新しい酒の名前に悩んでいましたが、そんな時、目にしたのが、親交のあった住職の経典に書かれた「臨済正宗」の文字。「正宗(せいしゅう)」とは、「分家(ぶんけ)」に対する「宗家(そうけ)」に近い言葉、「本流的な、ホンモノ」といったイメージがあります。何より、「清酒(せいしゅ)」に語感が近く、山邑氏、これだ~と確信したそうです。
この6代目。酒銘にこだわっただけの人ではなく、肝心の酒造りにかける情熱もすさまじく、今日の吟醸造りにつながる「高精白仕込み」の取組、酒造りに適した「宮水」の発見など、現在の「灘の日本酒」の基礎を作りあげた人でもありました。
結果、この「正宗」、味と名前で、大人気(笑)。
ただし、いつの間にか読み方は「せいしゅう」ではなく、「まさむね」と誤読され、人気にあやかった全国の蔵元が次々と「〇〇正宗」と名乗っていくうちに、すっかり、その読み方で定着してしまいました。武士の多い江戸では、「名刀正宗(まさむね)のようにキレの良い酒」といったイメージも強かったようです。
商標登録がスタートした明治時代には、すでに「正宗」は一般的な清酒の名前となっており、山邑酒造への登録は認められず、結果「櫻正宗」として今に至ったとのことです。
ちなみに、当店で扱った「〇〇正宗」は、全部で5蔵です。場所も味わいも、千差万別。正解は後日発表です(笑)。
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