もうひとつの最寄り駅

 

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当店の最寄り駅は、地下鉄・日比谷線入谷駅ですが、JR山手線の鶯谷駅からも、一応徒歩圏内で、歩いて10分少々の距離となります。地名としての「鶯谷」というものは存在しませんが、江戸時代に寛永寺の住職として駐在した京都の皇族が、元禄時代に、「江戸の鶯はなまっている」と言って、当時の文化人・尾形乾山に京都から鶯を運ばせ、この地域に放したことが語源と言われています。

 

この鶯谷駅、山手線の中では、一番乗降客数の少ない駅で、(今は「高輪ゲートウェイ駅」が一番少ないです、笑)、それもそのはず、駅の片側は、広大な上野公園や谷中の墓地、一方はネオンきらめくホテル街となっており、駅前に、会社や住宅はほとんど見当たりません(笑)。

 

山手線から見える、そのシュールな風景から、治安の悪いホテル街をイメージされる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は「東京国立博物館」や「国際子ども図書館」、「東京芸術大学」など、日本が誇る数々の文化施設の最寄り駅でもあり(上野駅よりも近い)、かつて文化人が多く住んだことで知られる根岸の里もあります。また、江戸時代は「寛永寺」領であったため、多数の寺院が残っており、七夕の季節には、江戸の風物詩「朝顔市」が行われる「入谷鬼子母神」も有名です(当店に来る途中に通過する「小野照崎神社」も歴史あり)。

 

ちなみに、個人的には、北口にある中村不折の「書道博物館」なども静かでお勧めなのですが、これもホテル街のど真ん中にあります。清濁併せ吞む、鶯谷の象徴的な建物かもしれませんね(笑)。

 

少しずつ暖かくなってきますし、時間に余裕があるときは、たまには鶯谷からのんびり歩いてみてはいかがでしょう(笑)。