「飲み頃」の定義

何事にも、「頃合い」というものはありまして…。


そんな「頃合い」を辞書で引いてみますと「ちょうどよい時期。適当な機会。しおどき。」などとありますから、「飲み頃」とは、そのまま受け取れば、「飲むのにちょうどよい(美味しい)時期」ということになります。


ところが、では、何がいちばん美味しい時期かというと、これはとたんに難しい問題。


一般的に、開詮して空気に触れることで、アルコールはまろやかに感じられるようになりますが(ワイングラスをくるくると振って空気に触れさせたり、デキャンタに移し替えたり)、ただし、あまりにも長時間空気に触れると、それはそれで、あんまり美味しくなくなっていくことも。


「○日目がお勧め(笑)」とか、「賞味期限○日」なんて決まっていれば分かりやすいんですが(笑)、酒質、製法、まわりの温度、火入れの状況などなど、複雑怪奇な要素が絡み合って、「美味しい時期」は変わっていくもので…。


その最たる例のひとつ。
昨年3月に開詮したまま、ちょっと好みじゃなかったので、そのまま9ヶ月間冷蔵庫に隠していた1本が、先日飲んだら、なかなかの飲み頃になっていました(笑)。
龍力 特別純米 無濾過生原酒 氷温熟成 神力

生での熟成。もともと、熟したメロンのような香り、濃厚さが特徴のお酒ですが、かなり飲みやすくなっています。ただし、もちろん半年前の方が美味しいと思う人もいるでしょうし、こればっかりは本当に、好みの問題ですね。