バランスか、特化か、についての、ちょっとした考察。


ちょっとタイトル倒れ(おおげさですね、笑)な感はありますが、コンビニの棚からビール探していますと、サッポロから「黒ラベル エクストラブリュー」という新商品がでたようで、それからの連想で、ほんの一言。


これ、本当に旨いです(笑)。
泡のクリーミーな甘みと旨味、麦芽の苦みと、のど越しのキレ。本当にバランスが絶妙で、近年にない、ハイクオリティーな一本だと思います。


ところが、これ、ビール業界のメガヒットになるのかなぁ〜といいますと、それもまた、ちょっと予測のつかないところがありまして(笑)。


ビール業界のここ数十年の大ヒット商品は、アサヒスーパードライ(辛口、キレ)、エビス(苦み)、プレミアムモルツ(香り)と、ある意味、何かに特化した長所をもつものが多く、その裏で、キリンの一番搾りや、サッポロの黒ラベルなど、甘辛酸渋(香)のバランスが絶妙な銘柄は、あくまで玄人好みの一品として、地味な地位に甘んじているようです。


そのあたりの事情は、日本酒も同様で、「バランスがいい」というのは、必ずしも単純な長所となりえない場合も多いようです。


それでも、やっぱりバランスよく美味しいものはいいですね。
特長があるものを薦めるのは簡単ですが(香りがきれいです〜など、笑)、これらの絶妙のバランスを、うまくご紹介(表現)できるかが、日本酒を薦めていく者としての、次のステップになるのではないかと思います。