オンザロック


「冷酒」「常温(ひや)」「お燗」。
温度によって全く違った味わいを見せるというのは、日本酒の最大の魅力のひとつです。


このブログでも何度か書きましたが、人間の味覚は、温かいほど「甘み」や「香り」を感じやすく、冷たいときはすっきり感じていた味わいは、温めることで、ふっくらとまろやかになっていきます。それらをさらに進めて考えれば、冷酒より冷たい「ロック(氷)」というジャンルもあるわけです。
基本的には、蒸留酒(焼酎やウィスキーなど)での飲み方ですが、度数の高いお酒や、一見クセのある濃い目の味わいを飲みやすくしてくれますね。


さて、そんな日本酒ロックの魅力を前面に押しだした一本。
「玉川 Ice Breaker(アイスブレーカー) 純米吟醸 無濾過生原酒」です。
「アイスブレーカー」とは、このお酒自体がロックでも美味しく飲めることに加え、英語では「緊張感をほぐして、座を和ませること」という意味もあるそうです。



「玉川」は、全国新酒鑑評会で外国人唯一の金賞受賞者、イギリス人のフィリップ・ハーパーさんが杜氏をしている蔵。お燗で本領発揮する、甘くて濃いお酒ですので、この「アイスブレーカー」も、前年冬季に搾ったお酒を約半年間熟成しております。なるほど、熟成された原酒の濃く力強い味わいはロックで飲んでも味が崩れませんね〜。冷酒で飲むには、ちょっと濃い「玉川」は、確かにロックで美味。イメージ的には、「米焼酎」っぽい味わいかな?とにかく、今後に可能性が広がる飲み方ではあります。