強力フォーラム


有楽町フォーラムにて、鳥取の酒蔵・千代むすびの勉強会に出席。
本日のテーマは「強力」。「強力」と書いて、「ごうりき」と読みます(きょうりょく、と読む人多し、笑)。ちなみに、お米の名前です。



「強力」とは、鳥取県内で栽培されている酒造好適米の一種。
山田錦、雄町と同レベルな線状心白(外硬内軟でよい蒸米ができる)を持ちますが、反当りの収穫量の少なさ、尋常でない背丈と大粒の米による倒伏の危険といった理由から、1950年代を最後に、長い間栽培されていませんでした。


出来上がった酒質は、非常に固く、決して万人受けするものではありませんでしたが、一方で、寝かせることにより抜群に味が乗り(蔵元さん曰く「底光りするような旨みのある酒」)、ほかの酒米にはない、極上の味わいを作り出す可能性を持ったお米でもあります。
もともと、鳥取県は、純米酒とお燗の教祖・故上原先生のおひざ元でして、生産量に対する純米酒の割合も4割近くと、全国平均の3倍近い「純米王国」です。そんな鳥取県が、お燗&熟成に適した「おらがお米=強力」の栽培を目指すのは、実は、不思議なことはないのかもしれません。


「スタバはないけど、砂場はある」という、鳥取のキャッチ・フレーズがありますが(失礼、でも僕が言ったわけではないので、笑)、「鳥取と言えば…」というキャッチフレーズが「日本酒がある」となる日が、いつの日か来てくれれば楽しいなぁ…、と思う、今日この頃であります。


うちのお客様の間では、鳥取(「あと島根」)といえば…、「お燗」と答える方も多いですが(笑)。