入谷金美館通り商店街

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15年ほど前までは、この通りは、「金美館通り商店街」と呼ばれていました。もちろん、そんなの知っているよ…という方もいるでしょうが、一方で???という方も多いのでは?

 

 

八百屋、肉屋、魚屋、米屋、酒屋、天ぷら店、ラーメン屋。文房具、雑貨屋、靴屋、薬屋、写真店。はたまた、時代を感じさせる紳士服店(スーツだけではなくてポロシャツなども売っている)、手芸用品店(ミシンや糸など)、金物屋呉服店、甘味処(茶飯のおにぎりなど軽食も)、布団屋(打ち直しもする)などなど。これらはすべて、入谷駅から、アーケードと通って、今の「いなげや」さんがある、ほんの数十メートルの距離にあったお店です。

 

f:id:iriya-wabisuke:20210827155522j:plain (写真「いなげや」1階展示より)

いなげや」さんのある場所はには、全国でも珍しい公設市場(戦前の安定した食料供給のために、台東区が運営)「入谷市場」がありました。これ、見た目はいわゆるスーパーでしたが、実際は、一軒一軒のお店が集まったれっきとした「市場」(小さな築地市場のような)でしたので、さらに20店舗以上の商店が営業していたことになりますね。

 

 

ちなみに、商店街の名前の由来である「金美館」とは、昭和の初めには最大20館近くあった映画館チェーンのことで、「入谷金美館」は、駅を降りてすぐの、「菓子会館」(石窯パンがあった建物)に入っていたそうです。今回、「菓子会館」の建て直しが進んでいますので、いよいよ、名前の由来である「金美館」の面影も、、消えていくことになりそうです。

 

 

昔ながらの商店街が、少しずつ少なくなっています。個人店には何かと厳しい時代ですが、街に個性を与えられるよう、引き続き頑張っていこうと思っています。