恒例、今年の1本


毎年、年の後半になりますと、このブログにて、今年印象に残った一本を書いております。
単純な好みとしては、「磐城壽 純米アカガネ」が素晴らしかったですが、ウンチクやラベルの可愛さなどを考慮に入れまして(味と関係ないものを入れるのも変ですが、笑)、今年は「山形政宗 お燗純米」を推してみようかと思います。


この「お燗純米」ですが、「ブレンド」です。
考えてみると、今までいろいろ書いてきましたが、あまり触れていなかった「ブレンド」。
ブレンドは、味わいの均一化(または一歩進んで相乗効果)を目指し、ワイン、ウィスキーをはじめほとんどのお酒で用いられる手法ですし、まさに蔵の力量を示す、大事な技術の一つでもあります。


「落ち着き」「柔らかさ」「丸さ」のバランスを追い続けた、山形正宗が導いた答えも、蔵初のブレンド酒でした。26BYの熟成純米酒と、「マロラクティック発酵山形県が開発した新技術で、乳酸の力でリンゴ酸を乳酸化させる発酵法)」にて醸した純米酒ブレンドすることで、じっくりと熟成したお米の美味しさと落ち着いた吟醸香の両立を実現しています。


結構、冷たくても美味しいし(笑)。


そして、やっぱり「ラベル」が可愛い(笑)。
ブレンドの方向性ともぴったり合っていますし、単純に奇を狙っただけではないデザインは、本当に秀逸です。