本屋に学ぶ、日本酒の売り方とは?

日本酒の売り方のお手本は、本屋にある…。
最近、本当にそう思います(笑)。


本を売るため、というより、まずは、本を「手にとってもらうため」に、長い年月をかけて、出版社や書店が編み出した手法は、まだまだ、セールスは酒屋さん任せ…ということが多い、日本酒の販売での大きなヒントになるはずです。



まずは、「本」の「題名」。「日本酒」で言えば「銘柄(名前)」のこと。
通常の「〜政宗」などももちろんですが、例えば「鶴齢」さんの地元向け銘柄「雪男」(一部をスキー場に寄付)などのように、目指すお酒の方向性やストーリーが想像できれば、なお良いです。PHP文庫の題名を研究するだけで、人間が思わず手に取ってしまう法則が分かりますよね(苦笑)。


「表紙」が、「日本酒」における「ラベル」ですかね。
当たり前ですが、本を作る際には、ここには徹底的にこだわります。極論を言えば、これだけ見て買ってくれる人もいるくらい大事なもの。日本酒のラベルも、ここ数年は、ずいぶんカワイイものも増えてきましたが、やはり、まだまだ書店で見かける数々の本の多彩さには及びません。


最近は、酒瓶に「金賞受賞〜」などという下げ札をしているものも増えました。

これらは、書籍でいう「帯(本に巻いてある推薦文なんかを書いた巻紙)」や、平積みした本の横で揺れている「ポップ(書店さんの熱い思いが書かれている手書きの応援文)」みたいなものですか。
これも、出版業界では、帯の出来栄えが販売数量を左右するとまで言われ、専門のデザイナーさんも数多く存在するほどです。


もちろん全部真似すればいい…って訳ではありませんが、長い歴史を経て独特に進化した日本の書店は、とりあえず一考の価値があると思うのですが(笑)。