菰樽について

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今年は初詣を控えられた方も多いとは思いますが、大きな神社では、たくさんの酒樽が積まれた棚をよく見かけます。これらの樽は、真菰という植物で編んだ「菰(こも)」と呼ばれるむしろのようなものでおおわれているため、「菰樽(こもたる)」または「菰冠樽(こもかぶりたる)」と呼ばれます。

 

もともとは江戸時代に上方から江戸への船での移送の際、酒樽の保護のために巻いていたものですが、今ではそのインパクトのあるデザインが喜ばれ、神社の他、飲食店の店頭などにも飾られるようになりました。それに伴い、素材もビニールや軽い発泡スチロールが使われています。

 

また、菰樽のデザインは、神社などに何十個と並べられた景色のインパクトはもちろんですが、ひとつひとうの酒樽のデザインも、日本的で、何とも言えない味わいがありますし、デザインがシンプルな分、特に、「文字」そのものに、強いエネルギーを感じます。有名な書家が書いているケースも多く、個性的で力強く、それでいて何十年見ても飽きの来ないデザインとなっております。

 

ラベルの「字」については、まだまだ書き足りませんね(笑)。また近いうちに。