コロナ下の日常

もうコロナの話はやめようと思っていたのですが、緊急事態宣言の発令もありましたし、1冊だけ書籍の紹介をば。

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スマホ脳」(新潮新書)です。

スマホが人間の脳に与える影響を科学的に考察した、世界的なベストセラーですが、興味深いのは、脳の進化を100万年前からの狩猟時代での生存行動から考察している点。人間の脳は、現代でも狩猟時代のままで、危険な動物や病原菌、他人の襲撃、食料不足といった脅威に怯え続けているというものです。

 

以下、ネタバレ注意。これから読もうと思っている人は気を付けて下さい(個人的には、超おススメです)

 

本来、全くコロナとは全く関係のない本なのですが、結果として、僕らがなぜここまでコロナを恐れるのか…を理解することができます。人間の生活がここ2000~3000年で激変しても、100万年かけて進化した脳には全く影響を与えていないのです。

 

すべてのことを狩猟生活に当てはめてみて下さい。

「何故、交通事故が怖くて外に出ない人はいないのに、同じ人数のコロナが怖くて家に引きこもるのか?→ウィルスの恐怖は100万年かけて本能レベルに。ほんの100年程度の車の恐怖など、脳は認識していない」。

「何故、人はマスクをしない人をあそこまで嫌悪するのか?→基本、集団の中で嫌われたら殺された(笑)。他人の悪口を言うのも生き残るため」。

「コロナのニュースをネットで検索すると、関連した記事をいつまでも見続けてしまうのか?→新しい木の実を探すには必要なこと。新しい何かを探したり、試そうとすると脳内ドーパミンがでまくる(スマホがやめられないのもそのため)」

 

具体的なコロナ対策も、気持ちの持ちようも、全く書いていません。本来、スマホの話なんで(笑)。でも、脳の進化を理解することで、いままで漠然としていたコロナの恐怖の正体が、少しずつ、理解できてきます。お化けは怖いのは、理屈が分からないからですよね(笑)。

 

うちの両親にもワクチン接種の整理券が届いたそうです。早くこんな話題が終わる日を待ち望みながら。