さて、パスタライザーによる火入れの、とてもよい見本となる1本。千葉県でも有数の老舗蔵・飯沼本家の「甲子(うましね)」です。
もともと、かなり香り華やかなで、正直、どちらかというと食前酒のようなイメージ。ところが、最近ひさしぶりに味わってみると、以前の特徴を残しながらも、適度なキレと穏やかさが加わっています。
不思議に思って、いろいろ話を伺ってみると、どうやら、数年前に導入したパストライザーによる火入れの影響が大きいようで。
正直、ここまで劇的に変わるものかとびっくりです。美味しさを求めるために、昔の手作業に戻す蔵がある一方で、最新の技術や機械を導入する蔵があり。「獺祭」のように、最新技術と手作業を混ぜていく蔵もありますね。
新しい日本酒の時代を象徴する一本だと思います。